※本記事は、2026年2月27日に実施した第2回セミナー『売れる』コンテンツ設計と販売戦略〜高付加価
値化を目指す実践手法〜」の内容を一部抜粋し、作成しています。
◆ コンテンツを価値ある商品にしていくために
~“沖縄の宝”を観光のチカラで、より持続的で対価を生む「商品」へと転換するには?~
公益財団法人日本交通公社 観光研究部 主任研究員 本事業アドバイザー
後藤伸一氏
旅行者が求めているのは、作られた見世物ではなく、体験や活動を通じて人間らしいつながりを感じる状態です。例えば伝統工芸品の場合、単なるモノとして販売するのではなく、歴史やストーリー、職人の技に触れることで価値が高まり、ファンが増えれば持続性が生まれます。ツアーであれば、地域の人の案内でリアルな生活を体験することが付加価値になり、地域の課題や不便さえも魅力に変えることが可能です。この考え方を方程式にすると右図の
ようになります。
高支出の旅行者ほどサステナブルを重視するというデータがあります。地域がよくなり、旅行者もよくなっていくことが、高付加価値な旅行商品を生み出すポイントといえます。
◆ 顧客が「お金を払いたくなる」価値の創造
~「せっかくだから」と「妥協したくない」、二つの心理で読み解く高付加価値化~
旅ナカラボ合同会社 代表 本事業アドバイザー
野添幸太氏
旅行者には大きく分けて、AB(下図)二つのタイプがあります。Aタイプには手頃な価格と、SNS映えするようなダイレクトなプロモーションが、Bタイプにはより専門的なストーリー性を付加し、サステナビリティや社会的意義を盛り込むなど、それぞれのタイプに合わせた体験を設定することが、価値の創造につながります。
◆ 「 価値」に基づいた価格設定ロジック
~価格を単なる「値付け」ではなく、マーケティング戦略の一環としてとらえる~
株式会社ビズユナイテッド 代表取締役 本事業アドバイザー
宮口直人氏
価格とは、価値の約束です。お客様は「安さ」ではなく、「納得できる価値」を求めています。高い価格を設定することは、それに見合う価値・品質・満足
度を約束することになります。
その価格の決め方には、次の三つがあります。
❶コスト基準型
❷ 競合地域基準型
❸ 需要基準型
多くの場合、❶ ❷ に依存しがちですが、観光コンテンツの場合、お客様が受け取る価値に応じて決定す
る❸の需要基準型が推奨されます。これはレベニューマネジメントの考え方につながるもので、過去の予約履歴といった需要データ、類似商品との競合価格、自社のブランドポジション、外部需要など、さまざまな要素から論理的に決定し、柔軟に調整していく手
法です。
また、忘れてはならないのが損益分岐点と限界利益の把握です。売上だけでなく、限界利益の高い商品を優先することが、経営の安定につながります。